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マーメイドゴシック ガウェイン・ガリレオ

お城組は浜辺で声をかけたのをきっかけに、お城に滞在するようになり、疑われたりしながら交流していく話でした。いまいち出てこなかったバジル王子がすごく普通にいい人だったのでちょっとだけ意外でした。(攻略対象だし当然なのかもですけど)

弥彦ルートもだけど、基本的に10年前に血を呑ませた少年がバジル王子であることなんてプレイヤーからすると一目瞭然なんですけど、リディアたちは何にも知らないわけだから、時々まあ小さいものだけど違和感もあったかなぁ。

 

ガウェインルート

バジル王子の側近で、ガンガンリディアのことを疑ってます。すごく野島さんがやりそうなキャラだなあって、声に関してはとてもよかったです。そもそもが本気で疑ってかかっているのでそこらへんの攻防は見ていてとても楽しいし、ガウェイン自身もちょっとずつこうやってガヤガヤやるのが楽しくなってきちゃったり少しずつ距離を近づけるのはとてもよかったし可愛かったです。

ただ、物語として結論の出し方が本当に最悪で。

ガウェインは病に犯されていてもう先が長くありません。そんな彼にリディアは不死の効能のある人魚である自分の血を呑ませ生きながらえてもらおうとしますが、それらは自然や運命に反することであり、自分はもうすぐ死ぬという運命を受け入れている、とガウェインはそれを拒否します。ここはとても理にかなっているなあと思うし、全て受け入れ、芯のとおっているガウェインがとてもかっこいいんですよね。

それが、ある日刃物を持ったリディアの幼なじみが突然、彼女を殺すと襲ってきて、ガウェインも負傷し、リディアも殺される直前、危機一髪って時に、リディアを守るために血を呑む決意をし不死の身体になってしまいます。まあそれでその場は収まったんですけど、あんなにずっと否定してきたことを、こんな無理矢理な形でさせた展開がもう最悪。あんな状態での判断なんか正しいものでもなんでもないはずなのに。しかもそれがもう物語のクライマックスっていう扱いで、そこを乗り越えハッピーエンドになりましたチャンチャン!っていうカタチになっているのが…どうなのそれ!

不死になったこと後悔はしていませんってガウェインが言うのも、物語として、不死っていうものの肯定のようにも思えるし、これから死ねない苦しみに悩み、そこを描くならまだしもここで幸せに暮らしましたはそれは全然成り立ってないでしょう、っていうもんです。そもそもこのED後、この二人が一緒に暮らしていく中でも二人の生きれるスピードは変わっていってしまうだろうし。

主人公である人魚の血が人間を不死にし、最後は苦しめることになるかもしれない、っていうのがあるから不死の肯定っぽい話をもってきたのか?とも思うけど、それだったらなおさら、不死になってからの話をするべきでしょう。

最終的に、不死を選ばず、リディアに看取られながら死んでいく、そういうEDがベストエンドだって言ってくれた方がずっとよかったかなあと思います。

途中まではすごくよかったのでその後が本当に勿体ない!可愛かったのにな~~~

 

あとは、リディアが人間を選んで二人が一緒になる、その課程で海と人魚を捨てざるをえなかったこと、が一瞬だけさらっと描かれるんですけど、それが個人的には結構えぐいなあと、つらいところがありました。それが結婚っていうもののシーンだったから余計にかなー。現実世界でも結婚って、まあ幸せな儀式だけど、一般的にまだ例えば名字はじめ色んなことをより捨てなきゃいけないのは女性側、というところがあるのでそういうのも相まって個人的にはキツイシーンでした。何も捨てなくていい、幸せ絶頂のガウェインは一方的にドンドン結婚準備を進めていて、それにちょっとついていけてないリディアが近しいことを口にするシーンがあるのがまだ救いだったんですけど、それも、一瞬ガウェインがハッとするだけで、その後の救済はなしなのがまたなんとも…。

他ルートだと、ラウラが会いに来てくれたりとか色々あるので余計ですね。

 

あとちょっとガウェインルートのリディア純粋?すぎるというか、そんなんしたらばれるばれるって見ていてヒヤヒヤしたかなあ。あと将来殺すか裏切るであろう相手と仲良くなろうっていうアレもちょっと違和感。

でもガウェインのために人魚バレをするところとかは、リディアかっこよかったなあ。

ガウェイン自体にも途中までにもとても魅力があったので、最後がどうしてもなじめないルートでした。

 

 

ガリレオ

宮廷お抱え医師で身体能力も頭もいい(し、顔面偏差値もあの世界では高いらしい)けど、人付き合いがとにかく苦手というタイプ。図体のでかい引っ込み思案ってめっちゃ好きだし、なかなか楽しいルートでした。お話もすっごくよかった!

この世界観でのきちんと起承転結あって盛り上がりも問題もきっちりしているルートだったので安心して遊べたし、二人が心近づけていくのもとっても可愛かったし萌えれました~。でっかいごつい奥手×小さい積極ってすっごく可愛いですよね~!!

お城3人にもコミュニティーがあって、恋愛面とかに駄目駄目なガリレオに、やれやれってしてるバジルとガウェインは非常に微笑ましくて。リディアがそういうところにツッコむところとかもロゼの良いところでてるなあって感じだし、こういうのはとっても楽しかったなあ。 

どんな命だって尊い、病気をなおしたいっていうガリレオが一本筋が通っていて本当に素敵でした。かっこいい。かつ、すぐ照れたり、奥手だけど真っ直ぐな思いをリディアに向けるところは可愛い。リディアが人魚だとばれたあとも黙っていて、城へ一緒に帰るシーンなんて、とても優しいガリレオらしいいいシーンだなあと思います。

誤って毒を飲まされた幻蒼病患者が暴れ出し、それに他の人間も加わり、暴動と化す展開は物語としての盛り上がりをきちっと演出してます。こういうの弥彦ルートにもガウェインのルートにもなかったから中だるみするところがあったのですごく安心したなあ…w

結局、リディアは捕まってしまうのですが、人魚を同じ命ではなく物のように扱う、っていう話や、集団になるとめちゃくちゃになっていくこと、自分にふりかかった不幸を別の物にあたってしまうこと、そういった負の面の人間の書き方、解決のあり方が無理なくて、このルートのよいところのひとつでした。

あと、愛の言葉を言えないリディアと、両思いのはずなのにすれ違ってしまうのも切なかったですし、リディアがキスではじめて思いを伝えるシーンも、よかったな~~~。リディアがなんかちょっと聖母みたいだった・・・

 

幻蒼病も海が黒いのも、あんだけ物語を騒がしておいて結局なにも解決しないのはどうなのかなあという気もしていて、丸っと解決しちゃうとそれはそれであんまりだけどちょっと兆しが・・・?くらいは見えて欲しかったかなあって気もします。まあでも…幻蒼病があそこで解決しちゃったらきっとそれはそれでブーブー言うというか、ガウェインルートはなんだったんだよ…ってなるからこれでいいんだろうなあ。夫婦二人で今後研究していくんだなあっていうのは良いですよね…

 

そういえば、ガウェインの病気は海が青くみえるっていう症状が現れてるんだから幻蒼病なんですよね…?母親も同じ病気で亡くなっているって言われてたと思うんですけど、そしたら海が黒くなった2年前から出始めたっていう設定と矛盾する気がするんですけど、そこらへんは結局わからずなのかな?他ルートで解決してくれるといいんだけど…。

たぶん、ガウェインルートとガリレオルートはライターさん別…?なのかな。続けてやったこともあって結構設定の矛盾があったのが気になって。人魚の生活水準というか、人間界の当たり前なことをリディアがどれだけ知ってるか知らないかっていうラインが、話の都合が大半なんですけどこの2つのルートだとバラバラでしたね。まあ仕方ないのかな。

 

まあとにかくガリレオルートは今の所マメゴシで一番好きなお話でした。展開も、萌えも!